TCP Wrapper(ティーシーピー・ラッパー)とは、 UNIX/Linuxにおいて特定のサービス(デーモン)へのTCP接続を制御(許可・拒否)するアクセス制御機構です。
主に セキュリティ対策として使われ、接続元IPアドレスやホスト名に基づいてフィルタリングを行います。
項目 | 説明 |
---|---|
正式名称 | TCP Wrapper |
提供されるコマンド | tcpd (ラッパープログラム)、設定ファイルで制御 |
主な用途 | TCP接続時のアクセス制御(IPベースの許可/拒否) |
動作対象 | inetd/xinetd経由で起動されるデーモン(例:telnetd, ftpd) |
対象サービス例 | telnet , ftp , rlogin , ssh など(systemd以前の環境が中心) |
tcpd
が /etc/hosts.allow
と /etc/hosts.deny
を見て、「通してよいかどうか」を判断します[クライアントPC]
↓ TCP接続(例:telnet)
[tcpd(ラッパー)]
↓ 許可なら → [telnetd起動]
拒否なら → 接続拒否
iptables
や firewalld
、Fail2Banなどが推奨される