前の章では、NFSサーバー (n) 側でNFSv4の「仮想ルート」(/exports) を設定し、そこに実際のデータ (/srv/nfs/data) を bind マウントしました。この章では、NFSクライアント (c) 側からそのv4サーバーに接続します。

NFSv3とv4のクライアント接続における最大の違いは、「何をマウントターゲットとして指定するか」です。これがv4流の「作法」であり、昨日のような混乱を解消する鍵となります。

この手順は、クライアント (c) がUbuntuでもRHELでも全く同じです。なぜなら、OSの違いではなく、NFSという「プロトコル(通信ルール)」の作法の違いだからです。


mount (v4方式):仮想ルート (/) 全体をマウントする

目的:

これがNFSv4で最も標準的かつ推奨される「作法」です。サーバー (n) の「総合エントランス(fsid=0 が設定された仮想ルート)」全体を、クライアント (c) 側の単一の接続口(マウントポイント)に接続します。

例えるなら:

NFSv3が「データ保管庫(/srv/nfs/data)直通の専用トンネル」を掘る作業だったのに対し、NFSv4のこの方法は、クライアント (c) の「扉(/mnt/nfs)」を、サーバー (n) の「デパートの総合エントランス(192.168.1.100:/)」に接続する作業です。

どんな時に使う?:

NFSv4サーバーに接続する際の、最も標準的で推奨される方法です。サーバー (n) 側が将来的に新しい共有(例: /exports/web_assets)を追加しても、クライアント (c) はこのマウント設定を変更する必要がありません。

コマンド例

NFSバージョン4を明示的に指定し、サーバー (n) の「仮想ルート (/)」をクライアント (c) の /mnt/nfs にマウントします。

sudo mount -t nfs -o vers=4 192.168.1.100:/ /mnt/nfs

解説と結果