Part 1とPart 2で、君はGitタイムマシンの基本的な操縦方法をマスターしました。時間軸(ブランチ)を移動し、歴史(コミット)を記録し、他の研究者と成果を共有することができるようになりましたね。
Part 3では、タイムマシンの応用的な機能を紹介します。作業の途中で急な割り込みが入った時に使う「緊急脱出装置」や、歴史の記録を後から修正するための「編集ツール」など、よりスマートに開発を進めるためのコマンドです。これらの道具は非常に強力ですが、使い方を誤ると危険も伴います。仕組みを正しく理解して、使いどころを見極められるようになりましょう。
git stash
:作業の一時退避</h3>目的: まだコミットしていない作業途中の変更内容を、一時的に別の場所に退避(隠して)おきます。これにより、作業ディレクトリをきれいな状態(最後のコミットの状態)に瞬時に戻すことができます。
例えるなら: 机の上に散らかっている作業中の書類や文房具を、魔法の引き出しに一瞬でしまい込み、机をまっさらな状態に戻すイメージです。
どんな時に使う?:
現在のブランチで作業途中なのに、別のブランチに切り替えて緊急の修正をしなければならなくなった時。作業途中のファイルをコミットしたくないが、変更を保持したままブランチを移動したい場合に最適です。
現在の作業内容をスタッシュ(退避)します。
git stash
退避させた作業の一覧を表示します。
git stash list
最新の退避内容を作業ディレクトリに戻し、退避リストから削除します。
git stash pop